古い情報ですが、リサーチにクリップされてきたので、ご紹介します。
pharma2929
抗ピロリ菌鶏卵抗体(IgY)の開発と食品への応用
消化器系疾患の重要な危険因子と考えられるピロリ菌1)。私たちは、卵を介して母から子へうけつがれる鳥類独特の免疫移行システムに着目し、抗ピロリ菌抗体(IgY)を開発。これをヨーグルトなどの食品に応用することで、より有効で副作用のないピロリ菌の排除が可能であると考えました。ここにその研究レポートをご紹介します。
ピロリ菌とは
近年「胃炎」「胃潰瘍」「胃がん」など、消化器系の病気にかかる人がたいへん増えています。その原因の一つと考えられているのがピロリ菌です。ピロリ菌は健康な人からも検出されるので、感染したら必ず病気になるとは限りません。しかし、胃炎または胃潰瘍患者の約90%がこの菌に感染していて、これを取り除くことで治ることから、やはりこれらの病気の重要な危険因子だといえるでしょう。
日本人の感染率と治療の現状
ちなみに、日本国内におけるピロリ菌の感染率は、報告によると40歳代以上で約80%。これは先進国の中では非常に高い水準で、厚生労働省からも「消化器系疾患の治療にはまずピロリ菌の除菌が必要」との指針が出されています。現在、ピロリ菌を取り除く(除菌)治療としては、ピロリ菌に対する抗生物質と、胃酸の分泌を抑える抑制剤を組み合わせた、併用療法が用いられています。しかし、抗生物質の投与には、さまざまな副作用の心配がともないます。
日本におけるピロリ菌感染率
ピロリ菌が胃に住めるワケでは、より安全にピロリ菌を減少させるにはどうしたらいいのでしょう。そもそもピロリ菌は1982年にヒトの胃から発見されました。胃酸が存在する私たちの胃の中はとても強い酸性で、決して生物が生きていけるような環境とはいえません。しかし、ピロリ菌は、ウレアーゼという酵素をつくり出して胃粘液中の尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解し、そのアンモニアで胃酸を中和。しかもウレアーゼには胃の粘膜に接着する機能があり、ピロリ菌が胃に住み着くことを可能にしてしまうのです3)。そこで私たちは、このウレアーゼという酵素を抑える抗体をつくり出せば、ピロリ菌自体の感染を抑えることができるのではないかと考え、研究開発をスタートしました。
抗体を食品として摂取
ほ乳類のからだは、細菌やウィルスが侵入してくると、それを無毒化する「抗体」をつくり出す機能が備わっています。この抗体は、母乳を通じて母から子へ受け継がれることにより、子孫を守ります。では、鳥類の場合はというと、親がつくった抗体を卵白や卵黄の中に受け継ぐことによって子を守っています4)。この鳥類独特のシステムをつかって、鶏にウレアーゼを注射すると、鶏のからだはこれに対抗するIgYという抗体をつくります。このウレアーゼに対抗するIgYは、産んだ卵に受け継がれます。言うまでもなく、卵は私たちにとって日常的な食品です。つまり、抗体を食品として摂取することができるわけです。これを「抗体食品」といいます。
オボプロンの働き
このピロリ菌に対する抗体IgYを含んだ卵の黄身が、この度開発された「オボプロン」という抗体食品です。鶏1羽で年間250〜300個も卵を産みますから、卵はとても有効な抗体供給源といえるでしょう。さて、このオボプロンを含んだ食品を摂取すると、オボプロンの中の抗体は胃壁に住み着いているピロリ菌を目指し、これに付着します。ピロリ菌は、この抗体によって胃壁にとどまることができなくなり、固まりとなって胃から排除されます。
※オボプロンは特許取得食品素材であり、株式会社ファーマフーズと株式会社ゲン・コーポレーションの登録商標です。
ヨーグルトでオボプロンの働きをサポート
ところで、先ほどお話したように、胃酸が分泌される胃の中は生物の住みにくい強い酸性です。オボプロンも例外ではなく、そのまま投与しても、胃酸によるダメージを受け、充分に効果があらわれない場合があるのです。では、オボプロンの働きをより有効に取り入れるには、どうすればいいのか。この問題に明るい光を差し入れてくれたのが、ヨーグルトです。
3ヵ月間のボランティア試験が実証
ご存じのようにヨーグルトには、良質な乳成分と私たちの体内で良い働きをしてくれる、多くの乳酸菌が含まれています。そこで、このヨーグルトといっしょにオボプロンを摂取すれば、ヨーグルトがオボプロンを包み込んで胃酸の影響を回避しやすくなり、より効率的にピロリ菌を攻撃することができるのではないか。そう私たちは考えたのです。実際に、オボプロンを添加したヨーグルトを朝晩3カ月間にわたり食べ続けてもらうボランティア試験の結果、ピロリ菌の排除に効果があることが証明されました。
Copyright 2007 Glico Dairy Products Co.,LTD. All Rights Reserved.
【関連記事 2005年11月19日】
ファーマ入ってる:Dr. Piro(グリコ乳業)
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抗ピロリ菌鶏卵抗体(IgY)の開発と食品への応用
消化器系疾患の重要な危険因子と考えられるピロリ菌1)。私たちは、卵を介して母から子へうけつがれる鳥類独特の免疫移行システムに着目し、抗ピロリ菌抗体(IgY)を開発。これをヨーグルトなどの食品に応用することで、より有効で副作用のないピロリ菌の排除が可能であると考えました。ここにその研究レポートをご紹介します。
ピロリ菌とは
近年「胃炎」「胃潰瘍」「胃がん」など、消化器系の病気にかかる人がたいへん増えています。その原因の一つと考えられているのがピロリ菌です。ピロリ菌は健康な人からも検出されるので、感染したら必ず病気になるとは限りません。しかし、胃炎または胃潰瘍患者の約90%がこの菌に感染していて、これを取り除くことで治ることから、やはりこれらの病気の重要な危険因子だといえるでしょう。
日本人の感染率と治療の現状
ちなみに、日本国内におけるピロリ菌の感染率は、報告によると40歳代以上で約80%。これは先進国の中では非常に高い水準で、厚生労働省からも「消化器系疾患の治療にはまずピロリ菌の除菌が必要」との指針が出されています。現在、ピロリ菌を取り除く(除菌)治療としては、ピロリ菌に対する抗生物質と、胃酸の分泌を抑える抑制剤を組み合わせた、併用療法が用いられています。しかし、抗生物質の投与には、さまざまな副作用の心配がともないます。
日本におけるピロリ菌感染率
ピロリ菌が胃に住めるワケでは、より安全にピロリ菌を減少させるにはどうしたらいいのでしょう。そもそもピロリ菌は1982年にヒトの胃から発見されました。胃酸が存在する私たちの胃の中はとても強い酸性で、決して生物が生きていけるような環境とはいえません。しかし、ピロリ菌は、ウレアーゼという酵素をつくり出して胃粘液中の尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解し、そのアンモニアで胃酸を中和。しかもウレアーゼには胃の粘膜に接着する機能があり、ピロリ菌が胃に住み着くことを可能にしてしまうのです3)。そこで私たちは、このウレアーゼという酵素を抑える抗体をつくり出せば、ピロリ菌自体の感染を抑えることができるのではないかと考え、研究開発をスタートしました。
抗体を食品として摂取
ほ乳類のからだは、細菌やウィルスが侵入してくると、それを無毒化する「抗体」をつくり出す機能が備わっています。この抗体は、母乳を通じて母から子へ受け継がれることにより、子孫を守ります。では、鳥類の場合はというと、親がつくった抗体を卵白や卵黄の中に受け継ぐことによって子を守っています4)。この鳥類独特のシステムをつかって、鶏にウレアーゼを注射すると、鶏のからだはこれに対抗するIgYという抗体をつくります。このウレアーゼに対抗するIgYは、産んだ卵に受け継がれます。言うまでもなく、卵は私たちにとって日常的な食品です。つまり、抗体を食品として摂取することができるわけです。これを「抗体食品」といいます。
オボプロンの働き
このピロリ菌に対する抗体IgYを含んだ卵の黄身が、この度開発された「オボプロン」という抗体食品です。鶏1羽で年間250〜300個も卵を産みますから、卵はとても有効な抗体供給源といえるでしょう。さて、このオボプロンを含んだ食品を摂取すると、オボプロンの中の抗体は胃壁に住み着いているピロリ菌を目指し、これに付着します。ピロリ菌は、この抗体によって胃壁にとどまることができなくなり、固まりとなって胃から排除されます。
※オボプロンは特許取得食品素材であり、株式会社ファーマフーズと株式会社ゲン・コーポレーションの登録商標です。
ヨーグルトでオボプロンの働きをサポート
ところで、先ほどお話したように、胃酸が分泌される胃の中は生物の住みにくい強い酸性です。オボプロンも例外ではなく、そのまま投与しても、胃酸によるダメージを受け、充分に効果があらわれない場合があるのです。では、オボプロンの働きをより有効に取り入れるには、どうすればいいのか。この問題に明るい光を差し入れてくれたのが、ヨーグルトです。
3ヵ月間のボランティア試験が実証
ご存じのようにヨーグルトには、良質な乳成分と私たちの体内で良い働きをしてくれる、多くの乳酸菌が含まれています。そこで、このヨーグルトといっしょにオボプロンを摂取すれば、ヨーグルトがオボプロンを包み込んで胃酸の影響を回避しやすくなり、より効率的にピロリ菌を攻撃することができるのではないか。そう私たちは考えたのです。実際に、オボプロンを添加したヨーグルトを朝晩3カ月間にわたり食べ続けてもらうボランティア試験の結果、ピロリ菌の排除に効果があることが証明されました。
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【関連記事 2005年11月19日】
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